弊事務所においては,昨今の新型感染症の拡大をきっかけに,webによるお打合せを行い始めました。

※なお,ウェブによるお打合せは,ご相談者の方には対応しておらず,あくまでご依頼者の方にのみ対応しております。

webによるお打合せを実施してみた際のメリットは次の通りです。

①時間をかけて,来所しなくて済むこと

従来の直接のお打合せの場合,時間をかけて事務所においでいただくことから,相談時間帯にも制限がありました。

(例えば,19時にお打合せをし,20時半頃に終わったとした場合に,帰宅する時間が遅くなるなど)

これに対して,webによるお打ち合せの場合,帰宅時間についての心配がなくなったものと思われます。

 

②お打合せ時間帯が比較的,広くとれること

従来の直接のお打合せによる場合,弁護士もお打合せ終了後,打ち合わせ室の片づけ,その後,帰宅するなどの時間が生じるため,遅くとも20時過ぎのお打合せについては,よほどの事情がない限り,ご遠慮いただいておりました。

これに対して,webによるお打合せの場合には,打ち合わせ室の片づけの必要はなくなり,また,すでに帰宅準備を整えてから,お打合せをすることなどが可能となりました。

そこで,webによるお打合せの場合には,20時過ぎにおいても比較的,対応は可能となりました。

(もっとも,20時過ぎのお打合せについては,従前どおり,よほどの事情がない場合には,ご遠慮いただいております。)

 

③短時間で終了することが多いこと,それによるデメリットがないこと

webによるお打合せの場合を実施してみて分かったことは,対面のお打合せの場合,本題から逸れるお話が入りやすかったためか,比較的長い時間お打合せをしていた傾向があったようです。

webによるお打合せの場合,同日の議題(お伝えすべきこと,ご判断いただきたいこと)などが明確となり,これに向けて集中してお打合せがなされることから,短時間で終了することが多い傾向があります。

また,従来の直接のお打合せによる場合,想定される打合せ時間が30分の場合には,わざわざお呼び立てすることに躊躇も生じることから,お電話による打合せで代用していたことも多々ありましたが,webによるお打合せの場合には,その心配がなくなりました。

 

④図を使ってのご説明が,変わらず可能なこと

従来の直接のお打合せの場合,面前で,リーガルパッドなどの紙に図示しながら,ご説明を差し上げておりました。

電話による打合せの場合には,「AからBの期間に,Cということが想定される」などご説明を差し上げた場合,ご依頼者がこれを把握するために,AとBの期間を把握した上で,Cの個所を想像しながら聞いていただくことが必要ですが,このCというのが,A寄りなのか,B寄りなのかなど,弁護士のイメージとご相談者様のイメージが一致するかについては心もとないものがございました。

これに対して,webによるお打合せの場合,事務所で設定した会議室(弊事務所においてはチームスをメインで使用しております。)を用いて行うのですが,ご説明の際,弁護士が画面共有機能を用いて,白紙のPDFに図示しながらのご説明を行うことが多いです。

そのため,上記の例の場合,AとBを図示しつつ,Cの場所をご説明しながら,記入していくので,イメージに齟齬が生じる恐れは電話に比較すれば,少なくなるものと考えております。

(蛇足ですが,PDFで記入するため,手書きのメモの場合,文字が読みにくいなどの弊害も抑えられます。)

 

⑤設定にそれほどご負担はないこと

設定方法等が分からないなどのご質問を頂戴しますが,弁護士の方からURLをお送りし,それをクリックしていただく作業で事足りるため,それほどご負担は生じないものと思われます。

以上のため,弊事務所においては,従前のように直接のお打合せと,webによるお打合せとを併用しておりますが,いずれの方法でもお打合せに支障がない場合には,webによるお打合せをお勧めさせていただいております。